ボクは3日で好きになって、1週間で忘れてしまう。
カナダの田舎町で、働き始めたボクは8月の後半に彼女に出会った。
はっきり言って、特別に可愛いとか、美人だとか、そういう顔立ちではない。
きっと彼女とすれ違っても、可愛いなんて思わなかっただろう。
もしも、何人かの友人の中に紛れていても、好きにはならなかっただろう。
大体、好きなんて感情は脳の錯覚なのだ。
感情なんてものは、脳が錯覚しているだけなのだ。
誰かを好きだという感情を持つように脳が指令を出す。
ボクは意識的にしているときのほうが多いのだけど。
それはあくまでボクの人生を良い方向に進めるための手段なのだけど。
彼女もボクと同じワーホリビザで来ていて、少しだけ年上で。
あと1週間すると、彼女はボクの元から去ってしまう。
ビザが切れて、働けないからだ。
ボクも、来年の今頃には、カナダには存在していないだろう。
ここは通過点なのだから。
それなのに今とても苦しいのは、ボクが彼女を好きだからだろう。
人生で、ヒトは出会いと別れをくり返す。
ちなみに先日、ボクの大叔父が亡くなりました。
ボクは乃木坂46さんというアイドルが好きなんですが、誰かと別れるときは『サヨナラの意味』を思い出します。
サヨナラは通過点
という歌詞がボクはすごく好きで、その別れはボクにとっても、相手にとっても、通過点でしかないんですよね。
今は苦しいとしても、ボクは誰か一人をただただ好きになるということがないので、きっと忘れてしまう。
正確に言うと、今まで好きになった子のことを忘れてしまったことはないけれど、感情は薄れる。
ボクにとっては、過去に傍にいた女の子よりも、今、目の前にいる女の子の方が大切だからだ。
会って3日で、好きになって、去って1週間で、気持ちは薄れてしまう。
我ながら、とても単純な脳みそだと思う。
きっと、ボクはこの思考でリスク回避をしているんだろうな。
あと1週間、仕事をしながらだけど、彼女との時間を大切にしたいと思う。
少なくとも、傷つけないようにだけはしたい。
何の話だ?