幸せの指針、北極星を探す旅にボクも行きたくなった。
幸せの指針って何だろう。
大切な人がいれば、きっとその人と過ごすとか
子どもがいれば、成長を見守るとか
それが幸せと呼ばれるものかもしれない。
ボクにとって、幸せって何だろうって思うけど
たぶん心置きなくマンガや本を読めることかもしれない。
誰かに会うことを幸せだと思うこともあるけれど
その誰かがボクと会うことを幸せだと思わないなら
それはボクにとっても幸せじゃない。
ボクのことを好きでない人と一緒にいるのは
とても居心地の悪い幸せだと、ボクは感じる。
居心地の悪い幸せって、なんだよ。
それはもう幸せじゃないな。
だから、誰かを巻き込む幸せは、ボクは苦手だ。
でも、この本を読んで、誰かを巻き込んで、巻き込まれて
流されて、流して(?)、転がされて、転がして、そういう幸せもあるのかなと思った。
ようやく最終巻を読み終えました。
マンガを読み始めると、結末を知りたいような、知りたくないような気持ちで
なかなか読み終えることができない。
何度も読み返せばいいのだけなのに、一度、読んでしまうと
時間が経っても、大体のストーリーを覚えているから
読み終えて、話が終わるとなると、なんだか複雑な気持ちになる。
ヒロインのこよりさん(表紙絵の女性)の現実逃避から始まったお話。
東京で、仕事に疲れて、有休をとって、SNSで声を掛けてくれた女の子に会うために
島根まで行ったら、実は中学生男子の実くんに騙されていたことが発覚。
有休を消化して、戻ってみれば、仕事をクビになって、今度は島根に移住。
島根で働き口も見つけて、幸せにやっていた。
仕事にも慣れて、販売するジャムのデザインの仕事も任されたのに……
仕事で嫌なことがあると、旅に出てしまう。
誰かのあたたかさは、心をいつも癒してくれるけれど
やるせない気持ちを、どこにぶつければいいのか分からないから。
周りが優しすぎて、自分のあさましさを再認識する。
そこに、昭さんが迎えに来てくれる。
自分の弱さを思い知る
いままでは手を差しのべられるほど意地になって
気づかんふりをしとったのに
しっかり者の昭さんの突然の言葉。
突然のプロポーズから、結婚式、妊娠まで。
最後の方は駆け足でしたが、幸せってのはひょんなことから始まるんだな。
ちなみにタイトルのナビガトリアというのは北極星のこと。
遠くの空の無数の星
そのひと粒に呼ばれて 気がつけば ずいぶん遠くへ歩いてきた
そうして いま 新しい星座をつくる
ロマンティックだなぁ。
天文学的なことが好きで、ロマンティック好きなプロのぼっちには読むだけで
お腹いっぱいのお話でした。
途中、作者のアサダニッキさんが島根に訪れた様子も描かれていて
島根に行ってみたい方も是非、読んでみてください。
さあ島根に行こう!