人生を変えるのって、そんなに難しいことじゃないよね。
たとえばボクが人生を変えるために、仕事を辞めたように。
正直、ボクの人生は変わったのかどうか分からない。
毎日、同じ時間に職場に行って、仕事をしなくなった。
だからといって、大きく人生が変わったかといえば
そうでもない気がする……引きこもっているからか?
同じところにとどまって、ルーチンをこなすように生きてい
そんなボクの人生は変わらないのかもしれない。
いつも頭の中だけで、パソコンの中だけで
ボクの人生は完結しているのかもしれない、なんとなく空しい。
それに気付けただけで、ボクの人生はまだ変わる可能性があるのか
実行にうつせば、ボクの人生はまだ変わるんだ、きっと。
何がしたいか分からなくても、歩いていれば何か見つかるかもしれない。
なんて、また偉そうに書き連ねるだけの人生だ。
またもノベライズ本を読みました。
この作品は映画化されたときから、気になっていたんですが
上映中に映画以外の声や音が聞こえてくると集中できないので
10年近く映画を観に行った記憶がありません。
これからも映画を見る機会なんて、ないだろうなぁ……。
そんなことはさておき、この本は頑固で偏屈な元先生が
生前、奥さんが可愛がっていたネコを通じて
孤独で、つまらない人生を少しずつ明るくしていく話なんですが
人付き合いが苦手なボクは、この映画の舞台になった場所に住みたい。
仕事を辞めて、大切な人を亡くして
何をすればいいのか分からないまま生きていく人生を
変えてくれたのが、一匹のネコだった。
最初は奥さんがいなくなったという辛い現実を彼にもたらす
そんな嫌な存在だったはずなのに
追い払って、来なくなってしまえば、孤独を感じるようになる。
どこに行ってしまったのか。
わずらわしくても、離れると物悲しくなる。
いつも存在してたはずの誰かがいなくなってしまったら、寂しくなる。
人間てのは不思議な生き物ですね。
この作品の中で、特に印象に残ったのは
主人公の元先生が卒業した教え子に贈った「愛感同一」という言葉。
物語の終盤で、この言葉の意味が出てくるのですが
先生の造語で、とても素敵な意味がある言葉だなと感じました。
それから最後に疲れて、先生が夢を見るところで泣きました。
最後の一文。
猫を好きになったことで、森衣の残りの人生にほんのりと光がさした。
だから、人生は少し自分が変わるだけで、いい方向に進むよ。
小説が読みたくない方は、映像作品はいかがでしょうか。