誰も知らない物語を、今、あなただけにと。

投稿者: mameblack 投稿日:


タイトルはこの物語最後の一節。

蛇行する川のほとり』のラストは、誰も思いつかないようなことだった。

 

1巻は、美少女二人組に誘われた、鞠子ちゃん視点。

2巻では、美少女の片割れ、芳野ちゃん視点。

3人の少女と、2人の少年で送られてきた過去の殺人事件を巡るお話。

 

 

1人の少女が亡くなり、その代わりのように、1人の少女があらわれる。

鞠子ちゃんの親友とも呼べる存在である、真魚子ちゃん。

彼女のお父さんは、警察官で、その殺人事件にも関わっていた。

 

 

この事件を話すには、第三者が必要だったのだ。

 

 

 

 

 

ボクが高校生の頃、どんな子どもだっただろうか。

自分は子どもじゃないと思い込んでいたような気もする。

早く大人になりたいと思っていたわけではないけれど

他の女子生徒のように、色恋沙汰やファッションに興味があるわけでも

周りの男子生徒に興味を持つことも、女子生徒ときゃあきゃあ群れることもなく

少し離れた場所から彼らを見つめていた。

他人を観察するのが好きで、その関係性を見るのが好きで

それは今でも変わらなくて、まるで自分なんて存在しないような気分だ。

楽しいとか、嬉しいとか、悲しいとか、そんな気持ちを出すのは

すべて誰にどうみられるかの計算をもとに表面化しているだけで

相手を動かすために、ボクは嘘と冗談を使うだけなのだ。

 

 

 

 

香澄ちゃんのお母さんが亡くなった日。

暁臣くんのお姉さんが塔にかけた梯子から転落して、亡くなった日。

 

 

暁臣君のお姉さん、宵子さんが亡くなったのは

少年の小さな悪戯心と、ちょっとした事故のせいだった。

少年は自分の犯した罪を認めたくなくて、ある少女を責めていた。

それが1巻の衝撃的ラストの部分なんですけど。

 

 

香澄ちゃんのお母さんは、香澄ちゃんが殺したんじゃないかと

みんなが事件の日の記憶をたよりに推理した。

 

 

 

本当は、本当は……終章hushabyで明かされる真実。

hashabyとは、”ねんねんよ”という子守歌っぽい意味です。

 

 

ああ、全てを知っていて、胸の中に秘めて

輝きを放ちながら、だれにも頼ることなく、散っていったキミは

 

 

なんて美しいんだろうか。

 

 

ひとつの寓話を聞かせよう。

今はもうない、あの蛇行する川のほとりでの少女たちの日々。

誰も知らないある物語を、

今、あなただけに。

 

舞台上で、あの灰色の仮面をかぶった芳野さんが

香澄さんみたいになるところがあるんですが

あの部分は、香澄さんのお父さんお義母さんのセリフも含めて

なんだか本当に哀しい話だなと思いました。

そして、憑き物が落ちたように、無表情になる芳野さんと

 

真っ二つに割れた仮面。

 

 

 

 

ボクは今回、三部作で読みましたが、一冊にまとまってるのもあるので

ガーッと一気に最後まで読みたいって方は、そっちがオススメです。

 

 


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